日本にいると、EV車への関心が薄いと感じます。少し裕福で環境に関心がある人がテスラに乗っているのを見かける程度です。世界はどうでしょう。23年はテスラと中国BYDの2強でEV車の35%を占めて、300万台以上販売しました。
前置きが長くなりましたが、先週からジャカルタで国内最大のモーターショーが始まりました。各国のEV勢に対して、迎え撃つハイブリットの日本車勢という構図です。
諸事情を簡単に説明すると、自国産業保護のため、インドネシア国内で生産しない場合、完成車を輸入する場合は高い関税がかけられます。古くから取り組んできた日本勢は、車はトヨタ、バイクはホンダが高い信頼とシェアを誇ります。
話は変わり、EVに不可欠なバッテリーについて、今の主流はリチウムイオン電池です。そのリチウムは、オーストラリア、チリ、中国で90%の生産量を占めますが、ニッケルも必要でその最大の産出国がこのインドネシアです。そのため、国策として補助金を出し、EVの普及を促進しています。(特にバイクは8万円ほどの補助金が出るため、安いモデルでは実質2万円程度で購入可能です。)
23年は早くから取り組んできた韓国現代(ヒュンダイ)が高級ながらも販売台数を伸ばしてきたのですが、欧米から締め出されそうな中国勢が驚異の低価格(HVより安い)で攻勢をかけてきます。迎え撃つ現代は充電網を整備しています。知名度は低いですが、ベトナム最大財閥のビンファストも参入です。インドネシアで成功すれば、その影響は東南アジア諸国に波及すると考えられます。まさにいま開戦です。
インドネシアは産油国でありながら、ガソリン(ここではベンジンと言います)の値段は日本とほぼ変わりません。GSは国営プルタミナの他にビン詰めでも販売しています。安価なパーム油の搾りかすからバイオ燃料も作っています。
道路事情はというと、がんがん高速道路を整備していますが、ジャワ島のジャカルタ周辺といったところでしょうか。地方では未舗装路もあり、積載制限が無いことと高温のためアスファルト舗装は長期間もちません。そのためコンクリート舗装に改修するところもあり、飛ばしすぎると段差等の縦振動がえぐいです。
車の用途、嗜好、家族構成などや、ジャカルタのひどい渋滞、大気汚染の問題。お国柄や地域性の中で、全体の日本勢の優位は変わらないと考えますが、中国勢のEVがどこまで食い込んでくるかの推移を見守りたいと思います。(だって、新聞の内容が車と電池が占めてるんだもん)
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