バンドンの東南東に約40kmの場所に、ジャワ島では珍しいヒンドゥー教の寺院があるということで見学に行ってきました。ここは世界遺産であるプランバナン寺院よりわずかに古く8世紀初頭に建てられたと推測されているそうで、かつてのヒンドゥー教徒がバリ島に移動していく過程をうかがい知ることができます。
寺院はチャンクアン湖の中にあるため、竹でできた筏で乗り込みます。家族連れを含む数人のお客さんを待ってから出港です。推進力は人力です。長い竹を使い、のんびりと進んでいきます。
いざ上陸ですが、あらゆる箇所が絶賛工事中です。昔からある樹木の形状に逆らうことなく道路等の整備が進められています。インドネシア恒例のお土産屋さん街を通り、昔の暮らしぶりを伝える伝統的なスンダの小さな村を抜けると高台に寺院があります。「ちっさー」と思いつつ、ヒンドゥー教を感じさせるレリーフ等を探しましたが、微塵もありません。寺院内を覗くと朽ちた石が祀られています。本当にヒンドゥー教かと考えながら離れてみてみると、島の森の中にひっそりとたたずむ姿が歴史を感じさせてとても印象的です。
帰りに資料館で、朽ちた石は破壊神、シバァの石像であることが解りほっとしました。
島の大半は地元の墓地でゆっくりする場所でもないと考えて、例のいかだに乗り込みました。船頭によると恐らく雇われ船長で、振り分けられたお客さん全員が乗らないと出港できないとのこと。もし早く帰りたければ同様の金額(1500円)を払ってほしいと伝えられました。一緒に来た家族連れのお母さんの手には、沢山のおやつを含む食べ物が装備されていたことを思い出し、全力で値引き交渉を行いました。竹の棒がもうひとつあれば、私も協力すると交渉しましたが、1本しかないとのことでしたが、熱意が伝わり渋々500円で交渉が成立しました。やってみるものです。無事に帰りついたら他の船頭にいくら払ったのかを聞かれましたが、言葉が分からないふりをして守秘義務を果たしました。
総評としては、グーグルマップ観光で十分かと思いました。アクセスはそれほど悪くはありませんが、別で書くチパナス(Cipanas)温泉とセットにすればよいでしょう。ただし、場所は確認した方がよいでしょう。8世紀ごろにジョグジャカルタのボロブドゥール(仏教)とプランバナン(ヒンドゥー教)の遺跡が近接していることから当時から宗教が混在していたことが確認されています。当時、ジャカルタ方面は仏教を信仰する王朝により支配されていたと考えられています。ここは密教か?とか想像するのも楽しいでしょう。
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