ウィングフォイルを紹介します。
まず、フォイルとは水中翼の呼称です。もともと原理は確立していましたが、2013年のヨットの最高峰レースであるアメリカズカップで公式のマリンスポーツ界にデビューして、スピード革命をもたらしたことがきっかけです。右の写真のボード下に取り付けられているものがフォイルと呼ばれる水中翼です。
もともとプレーニングと呼ばれる滑走状態を作り出すことは可能でしたが、風から推進力を得て前進することで、フォイルで船体もしくはボードを持ち上げて摩擦抵抗を減らすことにより、スピードとより自由な動きが可能となりました。
推進力はなんでもよくて、セールを使ったものがウィンドサーフィンでパリオリンピックから正式種目として採用されます。カイトの場合はもともと上下方向の自由度が高かったため、あまり流行ってはいません。2019年から手持ちのセール(ウィングと呼びます)を使った写真のウィングフォイルが始まりました。
余談ですが、風系のマリンスポーツとは別に古くからサーフィンも仲間ですが、人力(パドリング)で沖に出る必要があり、場所(波のたちかた)に大きく左右されるものでした。しかし、フォイルではボードのノーズをパンピングさせることで継続して推進力が得られることから、フォイルサーフィンも徐々に広まっています。パドリングすることなく延々とサーフし続けることが可能です。ストラップを付ければ、サーフィンでループも可能になりました。
ウィングフォイルの特徴としては、カイトやウィンドみたいな特大ジャンプはできません。がっ、自由度は高いと思います。フォイルのおかげでセンターボードを有するヨットなみの上り角度が得られるため、コースレースやクルージングも可能で、技を決めるトリック系から波と戯れるウェーブコンディションでも楽しめます。さらに、フロントウィングを交換することにより、より特化して楽しめます。興味がある方は、イタリアのSABFOILのHPにて6種類のモデル動画が見られます。
マリンスポーツは全般に競技人口が少ないせいか、道具が高価です。四方が海に囲まれる日本で人気が出ることを祈りつつ、紹介を終了します。
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